父が亡くなり、遺言書がある事を始めて知りました。内容は「養子に全財産を渡す」私は実の娘で兄弟は3人姉妹です。実子に何の財産も渡さず、養子に全財産を渡すなんてどう考えても不公平だし、納得いきませんでした。この記事は、遺言書と、遺留分はどちらが効力が強いのかとうい内容と、遺留分を請求するまでの私の実体験となります。相続について同じような悩みの方の参考になれば幸いです。
遺言書と遺留分ではどっちが強い？
遺言書と遺留分ではどっちが効力が強いのかという問題ですが、私は実際公正役場まで行って確認しました。公正証書に書いてある内容は「従わなければいけない」です。優先順位で言ったら、公正証書に書いてある内容が優先されるという答えでした。
どちらが強いと言えば、遺言書の内容です。
しかし、相続人には異議申し立てできる遺留分という権利が法で定められています。
私の遺留分を請求するまでの流れを解説していきます。
父が亡くなり遺言書が出てきた
父が不慮の事故で亡くなった後、遺言書が出てきました。その内容は「養子に全財産を渡す」という内容でした。
私は父の実子で3人姉妹です。実家は本家なのですが、姉は嫁に行き、私と妹は東京で働いていました。父は母と離婚しており、父は実家で一人で暮らしていました。
本家としては後継ぎが居なくては困るということで、親戚の人達が私達姉妹に、帰ってくるのか、誰が後を継ぐのかと20代前半の頃言われてたのですが、私達は若かったこともあり、後を継ぐ事は実感がなく、仕事もあったので決められませんでした。
実家に全然帰らなかった事もあり、その間に親戚の人達で、養子をいれて、後を継がせるようにしてしまい、その時に父に遺言書を作らせてしまっていたようです。
養子というのは父の兄弟の子供です。養子を入れるという事は私達も承知していたのですが、まさか遺言書まで書いてあるとは知らず、その内容も「全財産を渡す」という実子がいながら勝手な内容に納得いきませんでした。
養子は、父が亡くなるまで、一緒に暮らしていたわけでもなく、いずれ実家に入るという約束だったようですが、戸籍上は養子となり、私達の兄弟になっていた訳です。
遺言書は絶対なのか？
私は遺言書の内容に納得がいかず、遺言書は絶対なのかという疑問にぶち当たりました。しかし、遺言書は直筆のものではなく、公正証書だった為、公正役場まで行って聞いてみる事にしました。
その答えは、「公正証書に書かれている事は従わなければいけない」と言われました。いくら実子であっても公正証書にある内容が優先されるという事でした。
ショックでした。
実子の方が権利が強いんではないか！
実子が全員亡くなってしまっているなら分かるが、生きているのに実子に相続の権利がないというのはおかしい。
遺留分請求
遺言書に納得できない場合に異議申し立てできるのが、遺留分という相続人の権利なのです。相続人であれば、遺言書の内容に納得できなければ申し立てできるのです。しかし、何もしなければ、相続は遺言書の通りになってしまいます。
私達は養子が父と一緒に暮らし、父の面倒を見ていてくれたなら、まだ納得できる部分もあったかもしれませんが、父と一緒に暮らしていた訳でもなく、父が亡くなってから実家に入り、後を継ぐなんてただ財産だけもらっただけではないかと、どうしても理不尽にしか思えませんでした。
遺留分について、養子と親戚で話し合いを持つことになりました。養子としては、別に好きで養子に入る訳じゃない、財産を全部渡すという約束で、養子に入ったという主張です。
確かに好き好んで養子にわざわざ入る人もいないでしょう。そもそも、親戚の人達で焦って後継ぎを決めてしまったところもあり、もっと私達が年をとって将来の事を考える年齢になってからも、後継ぎの事を決めてもいいはずが、その時の父の色々な事情があり、焦って決め、遺言書まで作ってしまったのです。
話し合いの結果、現金と、土地（山林）を貰える事となったのですが、しかし金額に関しては納得いく金額ではありませんでした。そもそも父の残した全財産も明白ではなかったし、妥当な金額とは思えませんでした。
話し合いで納得できなければ、家庭裁判所に持ち込むようです。私達もこれ以上時間も費やすのも嫌でしたし、家裁に持ち込むのも、関係がギクシャクしそうなので、話合いで解決してしまいました。
おわりに
・公正証書に書かれてる遺言書だったら、その内容が優先され従わなけれなならない。
・公正証書の内容に納得できなければ、相続人は遺留分の権利があるので異議申し立てできる
・しかし、遺留分は相続人が自ら申請しなければ貰えない。
・話し合いで解決しなければ、家庭裁判に持ち込む。
という内容でした。
相続の問題は本当に素人では分かりません。私もこの間、専門家の人に相談したり、市役所の相談にも足をは運びましたが、素人では解決できない事があります。ましてや、相続の事は一生に一度きりの経験なので知識なんてありません。
私達の場合は、話合いで遺留分を請求する事ができましたが、話し合いで解決できない場合もあると思います。やはり、お金に関する事は口約束では、後々のいざこざになる事もありますし、法の元しっかり決着をつけておいた方がいいのではないのでしょうか。
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