父が亡くなり相続で土地を貰ったのですが、その土地がなんと抵当権付きの土地だったのです。そんな事実は、父が亡くなり、登記簿を見て初めて知ったのです。借金の担保に土地を押さえられていたという事です。所有権を私にしなければ、私はその土地をどうする事もできないのです。この記事は抵当権付きの土地を司法書士に依頼し抵当権抹消してもらいました。掛かった費用なども解説した私の体験レポとなっています。抵当権の土地を相続でもらってお悩みの方のお役に立てる内容となっていますので、是非参考にしてみてくださいね。
相続でもらった土地が抵当権付きだった
父が亡くなり相続で、土地を貰う事になりました。地目は山林です。登記簿上では父になっていたのですが、抵当権が付いていた為、その土地の所有権は債権者の物になっていました。
私は、その土地に家を建てようと考えていたのですが、抵当権付きでは私には何も権利がないという事です。その土地をどうする事もできないのです。
登記簿上には債権者の名前が記してあるのですが、その人の事は私は知りませんし、父の兄弟も親戚の人も知りません。生前に父が勝手にその土地を抵当に入れてしまってたようです。
となると、まず抵当権を抹消しなければ、土地を貰っても何の意味もありません。
抵当権付きの土地を貰っても、借金を背負わせらてたと同じような事なのです。
いやーマジ、ショック!
抵当権抹消するまでに私がした事
抵当権を抹消するまでに私がした流れを順を追って説明します。
①債権者を探し出す
登記簿に債権者の名前と住所が書かれてあったので、まずは債権者を探し出すとことから始まりました。その住所は、私の家の近くだったので助かりました。知らない土地の人だったら大変な事でした。
自宅を探し出し尋ねると、本人は留守で奥さんがいて、勤務先の事務所を教えてくれました。幸いにも事務所は近くにあり、事務所を訪ねてみると、そこは金融屋でした。
ドキドキしながら事務所の扉を開けると、本人は不在で事務所の男性に、父が亡くなった事を説明し、抵当権抹消の旨の申し出の話をしました。
どういう事情で父が借金の担保にその土地を抵当に入れたのかという事実は、私も知らなかったのですが、どうやら、騙されて抵当に入れてしまったようです。人が良いところもあったので、上手い話に乗せられてしまったのだと思います。
しかし、そんな事よりも、借金を返済してあるのかしてないのかという問題です。その事務所にいた男性も父の事を知っていて、借金は、ほぼ返済してあるようで、しかも何年も経っていて、抵当権の抹消の手続きをきちんと終わらせてなかったようです。
もう父も亡くなった事だし、何年も前の事なので、抵当権を外してくれるような事を話してくれました。しかし、本人とは話せませんでしたので、確信ではありません。
②債権者と直接話し、抵当権抹消のお願いをする
後日、事務所に行って債権者本人と直接話しをすることができました。父も亡くなってしまったし、借金の方も返済していたようなので、抹消してくれると言ってくれました。
しかし、もう何年も前の事なので取り決めした書類が、ないような事を言われ、確認してみるとの事でした。
書類上の手続きを清算しないと、抵当権の抹消はできません。
③司法書士に書類の手続きを申請する
法的な手続きをするには、司法書士に抹消の手続きと、登記簿を新しく作成してもらう手続きが必要となります。
司法書士は実家の代からお世話になっている司法書士さんに、抹消の申請をしました。
司法書士さんと債権者の手続きが必要となりますので、債権者が債務の書類を司法書士さんに提出し、印鑑や、書類上の手続きをしてもらわなければなりません。
司法書士さんから債権者に連絡を取り、書類上の手続きがあるので、司法書士の事務所に足を運んでもらわないといけないのですが、これにかなり時間がかかりました。
債権者は、忙しい理由でなかなか司法書士の事務所に行ってくれなかったのです。2カ月位したころ、司法書士に「まだですか?」と聞いてみたところ、「こちらから催促をするような事をしてしまうと債権者が気分を悪くして、抹消しない!という最悪のケースがあるので、待つしかない」との事でした。
債権者は、本当に忙しかったのか、昔の事で取り決めした書類が無くなってしまったのかわかりませんが、なかなか司法書士に出向いてくれませんでした。
3カ月くらいした頃、やっと司法書士さんから連絡があり、債権者が来てくれ書類上の手続きが終わったという知らせがきました。
連絡がきた時は嬉しかったです。「やっと、やっと・・来てくれた。」そして、ようやく登記簿上でその土地の権利が私の物になったのです。いや~、ここまでの道のりは長かったです。
司法書士にかかった費用
司法書士に、抵当権の抹消と、私の所有権にしてもらうには、書類を作成してもらわなけれなりません。
その費用は、71,780円でした。
・住所変更登記
・抵当権者住所変更
・抵当権(仮)抹消登記
・根底抹消
・貸借抹消
・登記原因照明情報(3件)
素人ではわからない、書類上の種別がたくさんあり、合計金額が 71,780円 の請求額でした。
法的な書類作成が色々あるようです。素人には、まったくわかりません。
おわりに
このようにして、私は債権者を探し出すところから、法的な書類上の手続きを清算し、やっとの思いで、抵当権を抹消する事ができました。
私の場合
・債権者が生きていた。
・債権者が同じ街に住んでいた。
・借金を返済していた。
という点で、まだ良かった方なのかもしれません。
これが、
・債権者の行方もわからない。
・債権者が亡くなっていた。
・借金の返済が終わっていない。
というケースの場合は、個人や素人では判断しきれません。やはり専門家の相談してみる他に術はないと思います。
相続問題は、知り合いや、友人にだってなかなか相談できないものです。私も司法書士さんに相談し、事なく抵当権を抹消してもらえました。個人の判断では法律上の事はまったくわかりません。
やはり専門家の判断にゆだねるのが妥当な判断ではないでしょうか。
相談は無料ですので、話をしてみるといいと思います。
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